Officeそっくり、KingSoft Office2007

 中国の大手ソフトメーカー・キングソフト(金山軟件)のOfficeソフトです。ワープロ(ワード)・表計算(エクセル)・プレゼンテーション(パワーポイント)の3つのソフトで、4980円とMicrosoftOfficeの1/10の値段です。ほぼ完全な互換性を持っており、悪い言い方をすれば偽物ソフトです。この会社は、中国のソフト会社では老舗であり、中国語版のOfficeソフトでは一時は70%ものシェアを持っていたそうです。Microsoft社のWindowsとのセット販売の攻勢に会い、シェアは激減してきました。そこで、対抗して、「そっくり」にすることで巻き返しを図る戦略に出てきました。大学や官庁での採用が増え、日本法人で日本語版も作って販売するようになりました。英語版の予定もあるそうです。高すぎるMSOfficeシリーズに、ここまで安くしなくてもと思いますが、4980円はびっくりです。1980円で単品の購入も可能です。パワーポイントだけこちらを買うこともできます。

ワードの代わりにWriter2007、エクセルはSpreadsheets2007、パワーポイントはPresentation2007というように名前やアイコンのデザインは異なりますが、中身は殆どそっくりに作ってあります。MSOffice風と、Kingsoftオリジナルと、表示デザインは変えられますが、ここまでそっくりだと、MSOfficeを使い慣れた人には、変える意味はありません。ワードやエクセルなどオリジナルのMSOfficeで作成したファイルは、そのまま開き編集できます。拡張子も変えません。更に、標準でPDFへの変換ができます。エクセルシートの場合は、グラフなどの変換が一部不完全になるようですが、ワードファイルは問題ありません。ワードを使う人が必ず使うワードアートやクリップアートなどの機能もそのまま使えます。パワーポイントのアニメーションもほぼ問題ありません。
 エクセルも、関数は普通に使えます。しかし、マクロについては標準では動作しません。動作しないだけで、マクロの部分を削除したりはしないので、互換性は問題ありません。マクロも動作するバージョンも最近追加されました。こちらは5980円ですが、「完全に動作するという保証はありません」ということなので、試してはいません。

「ワード・エクセルはたまにしか使わない」「標準は一太郎・ロータスを使う」と言う場合、OfficePersonalが付いてくるパソコンを買う必要はありません。このKingSoft Office2007を購入してインストールすれば、20000円近い節約ができます。

どうですか?違いが分かりますか?MSOfficeの機能の8割はカバーしていて、価格は1割、中国恐るべしというソフトです。法的に問題があれば、MS社がここまで黙ってはいませんし、実際この問題はクリアしているという話です。既に、中国の大学・官庁で大量に採用されているそうです。

購入はパッケージではなく、すべてインターネットからのダウンロードということで、経費も節約し省資源にも一役かっています。違法コピーの氾濫する中国、と言われていますが、その解決にもなるオリジナルソフトだと思います。

  このKingSoft社が、セキュリティソフトも開発し、こちらは完全無料版も配布しています。無料版は、ウイルスデータの自動更新の際の画面に、コマーシャルをいれ、その収入で経費をまかなうシステムです。
 本来、ウイルスガードソフトは無料であるべきだし、Windowsに組み込まれるべきだと思います。しかし、既に多くのソフトハウスが、有料のウイルスガードソフトを発売しており、MS社が無料で配布したら、インターネットブラウザのときと同じような訴訟が起こされるでしょう。そういう中で、無料のソフトを配布しているところが何社かあります。KingSoftもこの仲間に加わりましたが、コマーシャル料を経費にするというのは、初めての試みです。高級なセキュリティソフトを使うことを自慢する人がいますが、本来は無くていいものです。超重量級の分厚い鉄板と防弾ガラスを付けて、重くなった車体を引きずるために、余分なエネルギーを消費することが、自慢になるのでしょうか?最低限の機能と、他人に迷惑をかけない自己管理で守ることが、セキュリティ管理の基本です。


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