Windowsのネットワーク

Windowsのネットワークは自動設定が進み、知識が無くても簡単にLANが組めるようになってきています。しかし、バージョンの異なるWindowsがある環境や、インターネット接続を含む環境の場合は、最低限の知識は必要です。正確な知識は専門書に譲りますが、概念を理解しておけば、たいていのトラブルには対応できます。大きな会社や組織で、ネットワーク管理者がいる場合では不要ですが、管理者のいない(おけない)小規模LANの場合は、自由なネットワークが使えますが、使うそれぞれが理解しておかないと他人に迷惑をかけることになります。

  ネットワークが繋がるまで

1.物理的に繋がっていること  信号を通す電線が(最近は無線もある)繋がっていることが必要で、LANケーブル・コネクタ・ハブ(中継器)が正しく接続されていないといけません。LANケーブルは8芯の電線が入っていますが、モジュラージャックのところで線を交差させているクロスケーブルと、入り口出口が同じ接続になったストレートケーブルがあります。接触不良・断線・使用ケーブルの不適応などで繋がらないことが、最も多いトラブルです。

2.電気的に繋がっていること  線が繋がっていても、信号が流れなかったり、電流の規格そのものが狂っていては通信できません。ネットワークボードやLANカードの不良や、ハブの電源SWがoffになっていたりすると「停電状態」で信号がやりとりできません。

3.正しい言語が選択されていること   電線も繋がり信号も流れたとしても、パソコン同士が何語で話しているか合わせないと、データのやりとりができません。ネットワークで使う言葉はプロトコルと言い、NetBEUI(ネットビューイ)・IPX/SPX・TCP/IPなど様々あります。NetBEUIは、旧Windowsの標準言語で、IPX/SPXは、windows以前より最も多く使われていたネットワークソフトの王者・ノベル社の「ネットウェア」の標準言語です。インターネットという世界的なネットワークが拡大した現代では、TCP/IPがすべてのネットワークの標準語(英語のようなもの)になりました。

4.アプリケーションソフトの設定が正しいこと   こうして繋がったら、相手を認識して、互いの要求を処理できるようになります。ネットワークに参加するには、住所不定・匿名ではできません。住所(アドレス)を持ち、名前(ユーザー名)を明示しないと、データはやりとりできません。また、何ができるのかも決めておきます。ファイルの共有ができるのか、他人のプリンターが使えるのか、などあらかじめ設定した権利だけが使えます。

  パソコンのアドレス(住所)

ネットワークの中で、自分を見つけてデータを送ってもらうために、パソコンにはアドレスが設定されます。このアドレスは2進数で表示されますが、8ビット(1バイト)ずつの数字に分けて表記します。ネットワーク上のパソコンには、6バイトのMacアドレス(アダプタアドレス)と、4バイトのIPアドレスの2組のアドレスが振られます。Macアドレスは、ネットワークボードに書き込まれた世界唯一のものです。パソコンの本籍です。6バイトということは、01が48個並んだもので、280兆通りあるので、唯一無二の戸籍が作れます。ネットワークアダプタのICに焼き込まれています。IPアドレスは、4バイトなので2の32乗=43億通りしかありません。こちらは、ネットワーク管理者が必要に応じて振り出します。インターネットで使っているアドレスがこれなので、最近では枯渇問題が起きています。自分のアドレスを知りたいときは、スタート・ファイル名を指定して実行で、winipcfg.exeを実行します。

WindowsXp・Meでは、winircfg.exeは廃止されたので、コマンドプロンプトから ipconfigコマンドを打ち込んで確認します。このとき、ipconfigの後にスペースを入れ/allとするとアダプタアドレスも分かります。

  ローカルアドレス・グローバルアドレス

インターネットなどに公開するコンピューターには、グローバルアドレスという世界無二のIPアドレスがあります。winipcfgで見たIPアドレスは、ローカルアドレスと言ってLANの中だけで使うものです。これが43億通りもあると、検索が大変になるので、サブネットマスクを設定してIPアドレスの検索範囲を限定します。これが、255・255・255・0 (FF・FF・FF・0)ということは、上位3バイトは無視するということです。つまり、下位1バイトだけ見て最大256台のコンピューターしか繋がない、と言う設定です。あくまで内輪のアドレスということです。パソコンがインターネットに繋がるときには、プロバイダーからグローバルアドレスが貸し出されます。これは一時的なもので、通常は固定されません。また、何人かで一つのアドレスを共有して接続することもあります。固定のグローバルアドレスを持つコンピューターは、インターネットに常時接続し、世界中に公開されたサーバーだけです。

  廃止される(?)プロトコル NetBEUI

 ネットワーク上の言語は、統一するに越したことはないのですが、世界の標準語を決めるのは難しいことです。しかし、インターネットの普及が、TCP/IPを標準語にしました。そこで、WindowsでもNetBEUI廃止の動きがあります。というのは、Win98までは標準で入っていましたが、Me以降では手動で選択しないとインストールされません。Windows95では、インターネットをインストールしないとTCP/IPはインストールされません。また、LAN環境でインターネットも使おうとすると、「強く推奨」でファイルの共有はNetBEUIで行うように設定されます。こうしないと、インターネット上から共有ファイルが見えてしまう恐れがあるからです。国際会議では英語を使うが、社内では日本語を使って外国人に分からないようにしよう、ということです。しかし、インターネット用のアドレスと、社内LAN用のアドレスを分けて使ったり、ルーターにファイヤーウォール(防火壁)を作ってセキュリティを保つことで、TCP/IPの一本化をしたほうが効率的だ、というのが流れです。古いWindowsや異なるOSのパソコンも、プロトコルを統一することで話ができるようになるのです。

  ローカルアドレスの設定

 これは、パソコンが自動的に決める場合と、ネットワーク管理者が決め手動で設定する場合とあります。セキュリティ・保守を優先すると、人件費を払って専門の管理者を置く方が良いでしょう。しかし、その場合は別の危険があります。管理者は、コンピューターを自由に扱え、すべての秘密を握ることになります。そういう管理者がいなくなると、LANが機能しなくなることもあります。Windowsの標準は、管理者のいないネットワークです。個々のパソコンが、それぞれセキュリティに配慮して使うことになります。
TCP/IPのプロパティで、「IPアドレスを自動的に取得」を選べば、IPアドレスは自動的に振られます。この場合は、パソコンが起動するたびに他のコンピューターを探し、使われていないアドレスを自分に振ります。ハブに「インテリジェントハブ」を使ったり、ルーター(他のネットワークとの接続用・例えばインターネット共有など)があると、そこが以前のアドレスを保存していたり管理するので、より安定になります。ハブだけのネットワークは、IPアドレスが起動のたびに異なるので、相手の検索に時間がかかったり、うまく見つけられなかったりすることがあります。しかし、一定の使い方をしていくうちに安定してきます。

 

  トラブル対処法

 Windows95・98・Me・2000・Xpと、この6年間で5種類以上のOSが出ています。これらをネットワークで繋ぐときに、「相手から見えない」などのトラブルが生じます。物理的・電気的な接続に問題がない場合は、プロトコルの統一をすることが解決策になります。基本的には「NetBEUI」を削除して、「TCP/IP」だけ使う方が将来的には有利です。「両者があるときはTCP/IPが優先的に使われる」と聞いたことがありますが、使わないプロトコルは削除した方が良いと思います。削除できない事情がある場合は、新しいパソコンに「NetBEUI」をインストールします。Me以降のパソコンでは、追加のプログラムを実行しても見つかりません。メーカーに問い合わせ、どこ(ハードディスクまたはCDROM)にあるか確認してください。

 TCP/IPを使っているときは、IPアドレスに間違いがないか確認します。ユーザー名やグループ名に間違いがないか、サブネットマスクが揃っているか確認してください。TCP/IPの場合は、ハブをインテリジェントタイプに交換したり、ルーターを追加することが最終的な解決策になります。コマンドプロンプト(またはDOSコマンド)を開いて、pingコマンドを打つと、ネットワークが検索できます。ここで、返事が返ってくればネットワークは繋がっています。

図は、192.168.1.1を検索した結果の例です。ここから千分の1秒で返事が返ってきました。

 自動で設定している場合は、多くは先の1・2のレベルの問題です。ケーブルとLANボードを確認してください。ランプの点滅である程度は分かります。

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