マウスは80,000個のキィボード

  キィボードには、およそ109個のボタン(キィ)があります。パソコンに、コマンドという単語で命令していた時代は、複数の文字を並べて命令の種類を増やしていました。キィボードの役目が終わったわけではありませんが、windowsパソコンの標準になったマウスも、新しい道具として使い方に慣れる必要があります。ねずみとそのしっぽのような、かわいらしい見た目からは想像できない高性能な道具です。簡単に使いはじめることはできますが、windowsやそのアプリケーションを使いこなしていくには、練習も必要になります。というのも、マウスは480,000個並んだキィボードと等しいのです。
 キィボードを画面に置き換え、この中の1点を差してボタンを押すと、その点の座標がwindowsに送られます。通常の画面解像度では、横800×縦600・計480,000個の点があり、480,000通りの座標があります。画面の解像度を上げれば、1024×768(計79万個)や1280×960(123万個)にもなります。マウスをクリックすることは、48万個の点の一つを選ぶということなのです。
 さらに、ボタンを放したときも、その位置の座標が送られます。この2つの座標が同じときには「クリック」、異なるときには「ドラッグ」という種類の命令になります。クリックと認識される許容範囲は上下左右に1ドット(点)しかありません。「クリックしたはずなのに言うことを聞いてくれない」というのは、ボタンを放す位置が2ドット以上ずれているためです。これでは、「ドラッグ」になり、これに対応する命令がセットされている場合は誤作動を起こします。マウスをしっかり押さえつけ、力を入れずにボタンを押してすぐ離す、という操作がクリックです。おおざっぱな道具のように見えても、マウスは「超高機能ピンセット」なのです。 パソコンが高級になり、画面の画素数が多くなるにつれて、マウスのクリックが難しくなります。

 また、マウスを動かすとそれに合わせてやじりの影(マウスカーソル)が画面上を移動します。windowsはこれを検知して、その位置に影を書き直します。これは、保存しておいた影の後ろの背景を書き戻して、新たな場所に影を書き直し、その場所の背景を保存し直す、という動作です。人間がやれば、10分くらいかかる計算を、1000分の1秒もかからずに処理します。
 初期のwindowsでは、この計算のためにパソコンが停止することもありました。トンボを捕まえるときのように、意味無くマウスをくるくる回すことが、処理能力を超えてしまったのです。さすがに、現在のハードウェアではそのようなことはありませんが、それでもパソコン起動時になど処理が多くなるときは、止まることもあります。マウスが砂時計を表示し「ちょっと待って」と言っているのに、マウスをくるくる回すのはやめましょう。

 ワイヤレス(無線)マウス: マウスからのケーブルが邪魔、というので無線で繋がったマウスがあります。赤外線のリモコンのようなものです。実際に使って見ると分かりますが、若干のタイムラグ(時間差)ができます。信号が飛ぶまでの時間と言うよりは、信号を送信機や受信機でやりとりする際に変換するのにかかるものでしょう。また、ワイヤレスマウスは電源を自分で持たなければならないので、重い電池を背負うことになります。電池が切れたり残り少なくなれば、当然作動しなくなります。自動車のハンドルがワイヤレスになったら、果たして便利でしょうか?最近はキィボードまでワイヤレスが登場していますが、これも安心してパソコンを操縦することはできないと思いますが・・。

 光学マウス: 発光ダイオードの光を出し、その反射を検知する方式のマウスです。このマウスは、ボール式のもののように定期的な掃除も必要なく、滑り止めのマットも不要で大変便利です。マウスパッドという下敷きは、光学マウスの場合はむしろ使わないほうがいいのですが、透明なデスクマットがしいてあったり、机面に特殊な模様があったりする場合は、逆にマットが必要になります。

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